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ガレージ

外構におけるガレージ工事費用の目安や相場はどのくらい?種類とともに解説

ガレージ

ガレージとは、間口以外の3方向を壁で囲まれた、主に車の収納を目的としたスペースのことです。一般的には、屋根を取り付けただけのカーポートとは区別されます。

車が好きな方や、キャンプや釣りなどのアウトドアが好きな方の中には、ガレージのある生活に憧れる方も多いのではないでしょうか。

また、外出機会が制限されることも多い最近では、駐車や収納以外にも、自宅時間を楽しむためのスペースとして活用するかたも増えています。たとえば、ガレージでキャンプごっこを楽しんだり、BBQや夏のプール、トレーニングやスポーツをしている方もいらっしゃるようですよ。

魅力の多いガレージですが、外構の中では非常に高価で大型のパーツでもあります。自宅に採用するとなると種類やデザイン、費用など気になる部分は多いですよね。

そこで今回の記事では、以下の点について解説しています。

・ガレージの種類
・工事費用の目安や相場
・業者に依頼するときの注意点
・工事費用を抑えるコツ

この記事を読めば、ガレージ工事にかかるおよその費用や設置工事を行う際の注意事項が分かります。ガレージ選びに迷っている方や設置を迷っている方は、ぜひご一読ください。

施工例①

ガレージ
ガレージ

ガレージの種類には何がある?

ガレージ

まずは、ガレージの種類について見ていきましょう。

ガレージの種類には、サイズや仕様などによりさまざまなものがあります。今回は主に以下の4つの切り口から分類してみました。

・停められる車の台数
・シャッターの仕様
・設置場所
・構造の違い

ではひとつずつ見ていきましょう。

停められる車の台数

一般家庭用で使われるガレージは、1~3台用のものがほとんどです。これ以上の台数を停める場合は、ガレージの個数を増やして増築していきます。

また、車の車幅によっては想定台数を停められないこともあるので注意しましょう。

シャッターの仕様

ガレージ

シャッターの仕様の違いは「電動/手動」と「巻き上げ/オーバースライド」の2点です。

●開閉が電動か手動かの違い

シャッターの仕様におけるひとつめのポイントは、「開閉方法が電動か手動か」という点です。

電動にした場合、帰宅時や雨の日の乗り降りのときに便利です。また、女性でも簡単に開けられるというメリットもあります。

一方で、製品自体の費用が高くついたり、停電時に閉じ込められるのを防ぐために別の入口を設置しないといけないなどコスト面ではデメリットが目立ちます。

手動の場合は、シャッターを開けるために毎回車外に降りなければならなかったり、シャッター自体が重いといった手間の部分でデメリットがあります。しかし、コストを少しでも抑えたい場合は、こちらがおすすめです。

●巻き上げシャッターかオーバースライドかの違い

シャッターを開けたときの扉の収納方法には、主に巻き上げシャッターとオーバースライドの2種類があります。

巻き上げシャッターは日本では一般的なシャッターで、扉を上部にクルクルと巻きながら収納します。オーバースライドよりも安価なのが魅力です。

オーバースライドはアメリカなどで主流の収納方法です。扉を天井にスライドさせて収納するタイプで、開閉音が静か、耐風圧の強度が高い、開閉速度が速いといったメリットがあります。

「独立式」か「ビルトイン」か

設置場所は主に「独立式」か「ビルトイン」かの2パターンがあります。

独立式とは、自宅とは離れた場所に設置してあるガレージのことです。ガレージに行くために毎回屋外に出る必要がありますが、既製品を設置できるというガレージの中でも安価な方な上にデザインの自由度が高いというメリットがあります。

一方、ビルトインとはガレージの一部、もしくは全部が自宅内にあるタイプのもの。
車の騒音が聞こえやすい、居住スペースが狭くなるなどのデメリットはありますが、屋外を通ることなくガレージに行けるので、雨の日や荷物の多い際は非常に便利です。

構造の違い

ガレージの構造は主に以下の2種類です。

構造 特徴
木造 暖かみのあるデザインで比較的安価。防虫や劣化防止のための定期的なメンテナンスが必要。
鉄骨造 強度が高い。木造に比べてメンテナンスの負担が少ない。

木造では庫内に棚を作るなど、DIYしやすいという特徴もあります。

鉄骨造は強度が高いのが大きなメリットです。同じ強度で鉄骨造と木造のガレージを作ったとき、鉄骨造では庫内の柱の本数を少なくできます。運転に自信がない方やできるだけ広いスペースが必要な方は、鉄骨造がよいでしょう。
ただし、何百万もする費用が高いのが難点です。

ガレージ工事費用の目安や相場について

ガレージ

ガレージ工事費用とは、本体価格と施工費の総額のことです。

本体価格、施工費とも木造か鉄骨造かで差が出ます。以下に台数ごとの費用相場をまとめています。

ただし、ご紹介する価格はあくまで目安の価格です。広さや仕様、付けるオプションによってはこの限りではないのでご注意ください。

台数 オーダーメイド 既製品
木造 鉄骨造
1台 1,000,000~3,000,000円 2,000,000~5,000,000円 800,000~1,500,000円
2台 2,000,000~4,000,000円 3,000,000~6,000,000円 1,000,000~3,000,000円
3台 3,000,000~6,000,000円 4,000,000~7,000,000円 2,000,000~4,000,000円

施工費には布基礎、土間コンクリートの施工と残土処理が含まれます。

これ以外の照明の取り付けや配管工事などは、別途費用が必要です。

また、ビルトインガレージの場合はリフォームで増築するよりも新築時に同時に作った方が価格を抑えられます。これは、増築の場合、一から強度を計算し直したり、基礎をやり直したりする必要があるからです。

ガレージの既製品例

ガレージ工事の価格がイメージできたところで、実際に販売されている製品にどのようなものがあるのかを見てみましょう。

合わせて商品価格もご紹介しますが、施工業者によっては定価の6~8割程度で済む場合もあります。こちらでは、価格帯の違いや対機能性やデザインの目安としてご覧ください。

イナバ

●ガレーディア

ガレージ

提供元:イナバ

スタンダードなタイプのガレージです。3台以上になると、複数のガレージを連結させて対応します。

台数 サイズ 定価
1台 4,555×2,790×2,360~ 414,000円~
2台 4,555×5,420×2,360~ 715,000円~

●ブローディア

ガレージ

提供元:イナバ

ブローディアは電動シャッターを装備したガレージです。オーバースライドと巻き込みシャッターの2種類があるので、必要に応じて選びましょう。

間口の広さは、最小規格でも軽自動車+普通車程度であれば停められる広さです。

シャッターの種類 サイズ 定価
オーバースライド 6,685×5,420×2,726~ 1,880,000円~
巻き込みシャッター 6,685×5,420×2,726~ 1,776,000円~

●アルシア

ガレージ

提供元:イナバ

アルシアはスタイリッシュな外観が特徴のデザイナーズガレージです。通常の2倍速で開閉するハイスピードシャッターが標準装備されており、リモコン操作も可能です。

3台目以降は、追加棟を連結させることで増築していきます。

台数 サイズ 定価
1台 5,996×3,253×2,670~ 1,235,000円~
2台 5,996×6,383×2,670~ 2,175,000円~

ヨドコウ

●ラヴィージュ

ガレージ

提供元:ヨドコウ

ラヴィージュは多彩なタイプを展開するガレージです。標準仕様タイプのほか、オーバースライド扉、オープンスペース型や防火使用型などのタイプを必要に応じて組み合わせて使えます。

台数 サイズ 定価
1台 5,550×2,738.5×2,349~ 501,600円~

●エマージュ

ガレージ

提供元:ヨドコウ

エマージュは駐車スペースにユーティリティスペースを組み合わせた、ガレージ内での時間を楽しむためのシリーズです。外壁・内壁だけでなくシャッターや窓枠などのカラーも豊富に揃っています。

台数 サイズ 定価
1台
+ユーティリティ
6,819×5,079×2,615.5 5,500,000円

ガレージ工事業者に依頼するときの注意点

ガレージ

ここまで読み進めると、自宅に憧れのガレージが設置されている姿が何となく想像できる方もいらっしゃるでしょう。

「とりあえず業者に相談してみようかな」
と、前向きな気持ちになった方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、ガレージはサイズも費用も大きなものです。

「設置してみたものの、思っていたより不便だった」
「トラブルの原因になってしまった」

せっかく建てたガレージが原因でこのような事態を招き、建て直しや撤去に終わってしまわないよう、以下の4点は業者へ依頼する前に確認しておきましょう。

・自宅の建ぺい率を確認しておく
・建築申請費や固定資産税のことも考えておく
・設置地域によっては耐雪・耐風機能を考慮する
・車の買い替えを想定してサイズを検討する

自宅の建ぺい率を確認しておく

ガレージは建ぺい率の影響を受けるので注意が必要です。

建ぺい率とは、都市計画法に基づいて決められた土地に対して建てられる建物の割合のことです。土地購入時などにご覧になった方も多いのではないでしょうか。

もし、自宅が建ぺい率ギリギリで建ててある場合、同じ敷地内に新たにガレージを設置するのはそもそも法律的に難しい場合もあります。業者に依頼する前に、一度自宅の建ぺい率をチェックしておくとよいでしょう。

建築申請費や固定資産税のことも考えておく

建築申請費や固定資産税など、ガレージを設置することで工事以外の費用が必要になる場合もあることは、把握しておきましょう。

カーポートは分類上「建築物」に分けられるため、設置の際には建築申請を行わなければなりません。

申請には設計図や図面を準備しますが、ほとんどの場合施工業者に代行してもらいます。このとき、図面作成代行手数料として100,000~300,000円程度が必要になります。申請費についてもあらかじめ予算に入れて考えましょう。

また、ガレージは固定資産税の対象にもなることがあります。
独立式のガレージでは、たとえシャッターがついていなくても対象にみなされます。

ビルトインの場合でも、ガレージ部分の面積が家屋部分の5分の1以上になると延べ床面積に含まれ、固定資産税の対象になってしまいます。

節税のためにビルトインを選択したのに、プラン修正を繰り返すうちに広くしすぎてしまった、ということのないよう設置可能な面積をチェックしておきましょう。

設置地域によっては耐雪・耐風機能を考慮する

設置する地域が豪雪地帯や台風や突風が多い地域であれば、ガレージの耐雪・耐風機能にも注意して選びましょう。

もし豪雪地帯で耐雪強度の低い製品を選んでしまうと、雪の重みでガレージが倒壊してしまい、愛車や中にいる人にまで被害が及ぶ可能性があります。

また、強風地域ではシャッターが飛ばされ、通行人や近所を巻き込んだ事故に発展する恐れもあります。

こうした被害を避けるためにも、製品を選ぶ際は地域の天候の特性も考慮に入れましょう。

車の買い替えを想定してサイズを検討する

ガレージを設置する際には、将来的な車の買い替えも考慮してサイズを考えましょう。

今はコンパクトカーに乗っていたとしても、今後子どもが増えるとファミリーカーに乗り換えるかもしれません。
車を買ってみたらガレージに入らないので、とりあえず月極駐車場を借りている、などとならないためにも、できるだけ先のことも考慮に入れた製品選びをしましょう。

また、最近増えてきたEV車(電気自動車)に乗り換える場合は、充電のための電源も必要になります。今後増えていくであろうEV車(電気自動車)に対応するためにも、ガレージを設置する際には、コンセントを付けておくことをおすすめします。

ガレージ工事費用を抑える2つのポイント

ガレージ

ガレージは、設置することで雨風から車や荷物を守るだけでなく、プライベート空間として多目的に活躍します。

一方で、費用が高いのはデメリットと言えます。また、固定資産税を払い続けないといけない場合も多いことから、設置にかかる費用はできるだけ抑えたいですよね。

そこで、ガレージ工事費用を抑えるためのコツを最後にご紹介します。

・相見積もりをとる
・製品のグレードを再考する

これらのコツを押さえることで、上手にコストダウンしながら憧れのガレージを手に入れましょう。

相見積もりをとる

相見積もりとは、複数の業者から同時に見積もりをとることです。

ガレージの設置は費用も工程も大がかりです。そのため、一般的に人生においてガレージの設置工事を何度も経験することはないでしょう。
もし1社からの見積もりしかとっていないと、経験の少なさからその見積もりが高いのか低いのか、内容が適正なのかを判断するのは難しいのです。

相見積もりをとれば業者を比較できるので、どの業者が自分に合っているかを判断できます。
特に初めてガレージを設置する方には、おすすめの方法と言えます。

製品のグレードを再考する

どうしても予算内に収まらない場合は、製品のグレードを落とすことも考えましょう。

ガレージの価格はサイズだけでなく使われる素材やデザインにも左右されますし、そもそも一からオリジナルを作るのか、既製品で作るのかにより大幅に費用は変わります。

たとえば一からオリジナルを作る場合は、鉄骨を木造にすると、数十万円のコストカットになることもありますし、また、既製品を使うことで費用をかなり抑えることも可能です。

既製品でも最近では「いかにも倉庫」ではないおしゃれな外観のものも増えているので、一度検討してみるのもよいでしょう。
ただし、既製品だから安くなるだろうというのは浅はかな考えで、オシャレな既製品は一から作るのとお値段が変わらない場合も多々あります。

ガレージのDIYは注意!

庭を自分の好きなようにDIYするのは、マイホームを持つことの醍醐味でもあります。
なかには「自分好みのガレージまで作ってしまおう!」という強者もいるかもしれません。

しかし、ガレージは通常の建築物と同様に布基礎や土間コンクリートの設置が必要です。また、建ぺい率など違反すると大変なことになってしまうポイントもあります。

もしDIYをするつもりであっても、基礎や土地の計算は業者に依頼するなどしてできる範囲で手作りを楽しむのがおすすめです。

まとめ

ガレージ

今回の記事ではガレージ工事費用の目安や相場、ガレージの種類などについて解説しました。

ここで、記事の内容をおさらいしてみましょう。
・ガレージには、「停められる車の台数」「シャッターの仕様」「設置場所」「構造の違い」などによってさまざまな種類がある
・ガレージ工事費用は、設置するガレージの大きさや構造などによって1,000,000~数百万円程度と開きがある
・業者に依頼するときは、事前に自宅の建ぺい率や今後買い替えるであろう車種のサイズ、地域の天候の特性について確認しておく
・ガレージを所有するにあたり、工事費用以外に申請費や毎年の固定資産税が必要であることをあらかじめ把握しておく必要がある
・工事費用を抑えるためには、相見積もりをとる、製品のグレードを考慮するなどすることが有効

ガレージは、車の防御・防犯の役目だけでなく、プライベートな時間を楽しむための空間としても活躍してくれます。

設置にかかる費用は決して安くても数百万かかるため、安価なものではありませんが、ポイントを抑えて自宅にあったガレージ選びをすることで、自宅時間をより豊かなものにできますよ!

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